読者コメント
1人目
コーチングでも話題なりましたが、子供の時間感覚と私の時間感覚が、全く違うということ。
頭では分かっても待ちきれないことしばし。
あらためて子供の時間感覚を観察してみようと思いました。
本文
待つ。
子育てにおいて、非常に重要なキーワードですし、ぜひ身に付けたいことです。
例えば、子どもが自分から動いたり、子どもが自分の価値を発揮するのに1週間かかるとします。
一方、親は子どもが動き出すまでに待てる期間が5日だとします。
そしたら、親は、5日目で子どもにキレます。
「いつまでやらんつもりなの!?」
ってな感じで。
その時、子どもが動き出すまでにあと2日必要だったんですが、親が痺れを切らしてしまったことで、そこまで経過した時間はリセットされます。
なぜなら、
・親がキレたことで、モチベーションが下がる
・親に怒られたことで、自己肯定感が下がる
からです。
リセットならまだいい方で、子どもが動き出すまでの期間が長くなることもあります。
そして、親がキレるたびに、子どものことを待てる時間も短くなっていきます。
そこら辺を考慮すると計算がややこしいから、今は無視して初期設定のままかんがえます。
親が痺れを切らしたことで、また振り出しに戻ります。
それでまた、5日目にキレます。
子どもが動き出すまでに、あと2日ありました。
ということは今回も動かずじまいのまま、振り出しに戻ります。
これを何度も何度も繰り返します。
親の中には次第に、
「この子は1人では何もできない人間だ」
っていうレッテルが貼られるようになります。
そして、子どもの中にも、
「自分はいつも親に怒られてばかりの人間だ」
「自分は親にすら認められない価値の無い人間だ」
っていうレッテルが貼られるようになります。
この時、親は知らなかっただけなんです。
子どもがあと2日待てば、自分から動き出すことに。
子どもが自分から動き出す前に親がキレてたから、親は子どもが自分から動き出すことを見たことがない。
基本的に、見たことがないものを信じるのは難しいですよね。
だから、この親もまた同様に子どものことを
「この子は自分で考えてるし、自分で動き出せる」
なんて信じられなかった。
信じられなかったんだから、
「こいつはもうアカンな」
って思って、毎回5日目でキレてました。
あと2日足りなかったから、親は子どもが自分から動き出すことがあることを知らなかった。
また、子ども自身も、
「あと2日あれば、自分は動き出す」
っていうことを知らなかったんです。
だから、自信もつかないんですね。
子どもが自分のモチベーションをコントロールできるようになるためには、
・自分で動かない体験
・自分から動き出す体験
の両方が必要です。
この両方の体験を何度も何度も繰り返すから、子どもは自分で
「これをしたらモチベーションが下がって動けなくなる」
「これをしたらモチベーションが上がって動ける」
っていうのが分かってきます。
自分の身体のことや、心のことは自分が一番分かってるでしょうから、自分がした体験によってさらに学習していけます。
親が待てずにキレてしまうと、子どもの、特に「自分から動き出す体験」が少なくなるから、自分ではモチベーション管理ができなくなります。
子どもは
「どうせ自分はダメなんだ」
って思うしかなくなります。
子どもも、自分があと2日あったら動き始めることを知らないから、自信を持つことができない。
自信を持つためには、根拠や、実績が必要ですから。
今日はちょいと短めで、こんな感じで。
え、物足りない?笑
佐伯コメント
子どもの成長は、一朝一夕にはいかないんですよね。
植物を育てる時も、煮込み料理や、お菓子を作る時も、何かで結果を出す時にも、すぐには育たないし、上手くもならない。
やって、待って、やって、待って、の繰り返し。
「育てる」っていうのは、「待つ」こととセットなんだよね。